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今朝書いたスガタク♀です。
18話あとかな。タクトがスガタの家で寝泊まりしてます。
まだ二人とも無自覚なんです。もうちょっとしたらスガタが自覚するだろうなぁ。
そんな二人ですが、よろしければ読んでやってください!
光を感じて目を開けたタクトは、紅の目をぱちりと瞬かせて―――固まった。
誰かこの状況を説明してください。一気に覚醒した頭は声に出さず呟いた。
落ち着けと自分に言い聞かせ、タクトは深く息を吸い込む。けれどそうしたことでますます混乱してしまった。
自分を抱きこんでぐっすりと寝ている「彼」の香りを意識してしまったからだ。
―――何がどうなって、自分はここで寝ているんだろう。
タクトは一生懸命眠りに落ちる前の自分を思い出した。
寮生である自分がなぜここに居るかは、わかっている。夏休みの終わりに事故で自分の部屋が火事になったから。そこでスガタの家に居候することになったのだ。
与えられた部屋はスガタが幼少期を過ごしたという、ワコにも思い出深い部屋。そこで寝起きしていたはずなのだが、昨晩は寝る前にスガタの部屋に行ったのだ。
何か用事があったわけではない。就寝の挨拶のついでに少し他愛もない話をしていただけで。
「…あ、話の途中で寝ちゃった…のかな?」
話をしていた途中から記憶がない。ということはきっとそのままここで寝てしまったのだろう。
「うわー…僕の馬鹿…」
一応お年頃、な女の子のはずなのに。頭を抱えたくても、それが叶わないところがまたショックだ。
何をやっているんだ、と昨晩の自分を怒鳴ってやりたい。
そしてスガタにも文句を言いたかった。寝てしまったタクトが確かに悪いのだろう。けれどだからって、一緒に寝るのはどうかと思う。まったくもって意識をされていない―――というか、女の子として見られていないのか。抱き枕のように抱えられたまま、タクトはため息をついた。
至近距離にある端麗な貌を見つめて、少しだけ切なくなる。意識している自分がバカみたいだ。
眠るスガタはまるで人形のようだ。目を伏せると精彩を欠くのか、生気を感じさせない。目覚めないのではないかと心配になる。―――あの時のように。
「…スガタ…」
急に恐ろしくなって、体温が一気に下がったような気がした。
その感覚から逃れたくて、スガタの肩口に頬を寄せる。ぴったりと誂えたかのようにスガタの腕の中に収まったことに安堵して、タクトはそのままきつく目を閉じた。
正確なリズムを刻む心音があわさった胸元に響く。その音に不思議なくらい身体の力が抜けるのを感じた。
「起きたらおはようって言って…」
そう呟いたのを最後に、タクトの意識は緩やかに途切れていった。
穏やかな寝息が聞こえ始めた数分後。ゆっくりと白い瞼が上がり、金色の双眸が現れた。
腕の中で無邪気に眠る紅い髪の少女に、苦笑をひとつ。
「警戒心が足りないのはどっちだ?」
細くて柔らかい身体を抱えなおして、スガタは小さく呟いた。
昨晩、話の途中で寝てしまったタクトを部屋に運ぼうとはした。けれどタクトの手が縋るようにスガタの上着を握り締めて離さなかった。無理に放させるのも躊躇われ、結局同じベッドで眠ることになってしまったのだ。
「何が不安なのかな…お姫様は」
癖のある髪を撫でてやると、小さく身じろぐ。きっとあと一時間は目覚めないだろう。
幸いにも今日は土曜日で学校は休みだ。ワコが訪ねてくるはずだが、スガタももう少しこのままでいたかった。
「起きたらちゃんと言うよ。だから安心して―――おやすみ」
寄り添った身体のぬくもりに、スガタもまた安堵しながら再び目を閉ざす。
一時間より少し早く。シンドウ邸を訪れたワコが、メイド二人と共に見たのは隙間のないほどにくっついて眠るスガタとタクトの姿だった。
で、この後ワコとジャガーは嬉々として写真撮影。スガタが起きるまで続きます(笑)
起きたスガタは驚くけど案外普通。でも目覚めたタクトはそりゃぁもう混乱真っただ中。
スガタになだめられて何とか持ち直す、って感じかなー。
2011/02/12 小噺 Trackback() Comment(0)
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